成功するオフショア開発とは?
- 保科一男

- 5月26日
- 読了時間: 4分
更新日:8月5日
プエンテ副社長レバン・ホセ氏インタビュー:ボリビアオフショアが30本以上のプロジェクトを成功させた理由

【はじめに】
オフショア開発は、現代ビジネスにおいてコスト削減や開発リソースの拡充手段として注目されています。しかし、この分野には多くの失敗が伴います。その中で、南米のボリビアは新たな開発拠点として注目されています。株式会社プエンテの副社長であるレバン・ホセ氏は、6年間で30本以上のプロジェクトを成功させてきました。
本記事では、オフショア開発の失敗要因と成功の法則を紐解きながら、レバン氏の言葉を通じて成功するオフショア開発の姿を探ります。
【失敗するオフショア開発の典型例】
不完全な要件定義
オフショア開発のプロジェクトが失敗する大きな理由は、不完全な要件定義にあります。このため、リワークが発生し、プロジェクト全体のコストが増大します。
意思疎通ミス
ブリッジSEが不在の場合、意思疎通のミスが発生します。チームメンバーが異なる文化や言語を背景に持つため、情報の伝達が難しくなることがあります。
文化の違い
文化の違いは、デザインの解釈にも影響します。異なる国でのユーザーの期待やニーズを理解することは、成功の鍵です。
報告文化の違い
報告文化の違いは、互いの不信を生む原因となります。定期的なコミュニケーションが欠如していると、問題が大きくなる前に対処できません。
品質の確保
開発コードの品質が不十分だったり、テストが不足することも失敗に繋がります。十分な品質管理がないと、最終的に成果物が求める基準を満たさないことが多いです。
【成功するオフショア開発の法則】
1. ブリッジSEの理解能力
ブリッジSEは単なる通訳者ではなく、プロジェクトの成功に向けて全体を見渡す存在であるべきです。
2. 商習慣の違いを理解
商習慣の違いを理解することは重要です。報告文化や社内レビュー習慣、期限意識を理解しておくことで、スムーズなプロジェクト進行が可能になります。
3. 文化的背景に基づくユーザー理解
ユーザー理解は、UI/UXやデザイン思考を考慮する上で必須です。文化的背景に基づく理解は、プロジェクトの成功に直結します。
4. 現地教育機関との接続
ボリビアの国立大学との提携も重要な要素です。現地の優秀な学生と接点を持ち、インターン経由でプロジェクトに参加してもらうことで、質の高い成果を期待できます。
5. 人格重視の採用
採用時には技術力だけでなく、人柄も重視します。「一緒に仕事をしたくなる人」を選ぶことが、成功の秘訣となります。
【インタビュー】

レバン・ホセ氏は次のように述べています。「我々は卒業したての新人を教育するのではなく、採用前から一緒に開発しながら人格を見ています。文化や言語の違いはありますが、大事なのは『一緒にプロジェクトを成功させよう』と思っていること。成功の根底には、その気持ちを持った人材が必要です。」
「ボリビアの国立大学との提携により、毎年優秀な学生と接点を持ち、長期インターンの形でプロジェクトに参加してもらっています。その中から人格や責任感、問題解決力を備えた人材を採用しています。これにより、単なるリソース確保ではなく、未来のチームメイトを探している感覚です。」
「私自身も長年日本に暮らしており、言語以上に“文化”や“気配り”を理解してきました。橋渡し役として、日本とボリビアの双方に貢献したいと思っています。」
【今後の展望】
プエンテでは、単なる開発受託にとどまることなく、AI、クラウド、SaaSの分野でも日本企業とボリビアエンジニアを繋ぐサービスを展開する予定です。レバン氏を中心としたチームは、日本時間の夜間にも稼働し、日本側のリードタイムを短縮する「夜間オフショア開発体制」の構築にも取り組んでいます。
【まとめ】
オフショア開発の成功には「技術力」だけでなく、「人と人の信頼」が不可欠です。レバン・ホセ氏の言葉から伝わる国を越えても変わらない“人間関係の本質”に気づくでしょう。ボリビアオフショアは、単なるコストダウンではなく「ともに成長できるパートナー」としての未来を切り開いています。
お問い合わせ: 株式会社プエンテ | https://www.puentework.com |




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